ハートセイバー・ファーストエイド・コース
Heartsaver® Firstaid Course
ハートセイバー・ファーストエイド・コースは、急病やケガ、さまざまな環境要因による事故への対応方法を学ぶためのコースです。
ファーストエイド First aid とは、日本語では応急手当と訳されます。胸骨圧迫と人工呼吸からなるCPR(心肺蘇生法)は、厳密には「救命手当」と呼ばれ、最も緊急性の高い処置です。そしてそれ以外のケガや急病、突発的な事故への初期対応が「応急手当」、すなわちファーストエイドです。
日本国内ではこれまでほとんど開講されてこなかったプログラムですが、JSISH-ITCでは,英語教材しかなかった2008年から、積極的に講習展開をしていました。その実績を含めて、ガイドライン2010教材ではAHAとして正式に日本語化され、JSISH-ITCで日本語監訳を担当しました。
Heartsaver® Firstaid コースは、米国職業安全衛生局 Occupational Safety and Health Association (OSHA)により定められたアメリカ連邦法による労働環境における法定講習です。成人傷病者の応急処置を学びます。
救急現場で自分を守ることを最優先し、血液・体液感染防護の基礎知識として正しい手袋の脱着の仕方、意識がある傷病者へ救護への同意を取ることなど、日本ではあまり触れられることのない実践的な内容をいくつも含んでいます。
応急処置の基本、呼吸障害、気道異物による窒息、重度のアレルギー症状、心臓発作、失神、糖尿病と低血糖発作、脳梗塞、けいれん発作、ショック、外傷、出血、目に見えない出血、頭部・頸部・脊椎の外傷、骨折と捻挫、熱傷と感電など。
また「環境要因による緊急事態」の項目では、咬傷と刺傷、ヘビ咬傷、昆虫・ハチ・クモによる咬傷・刺傷、熱中症、低体温症、中毒などへの対応を学びます。
コースは他のAHAコースと同様、DVD教材に沿って行なわれます。日常生活で起こり得るケガや疾患の症状がどのようなものか、そしてファーストエイド・プロバイダーとしての対応の仕方を映像で学べるのが大きな特徴です。
アメリカ心臓協会(AHA)ならびにアメリカ赤十字(ARC)のファーストエイド・ガイドラインに記載された項目に対応しており、日本では本人と学校教職員、保育所職員、救急救命士にしか使用が認められていないアドレナリン自己注射器 エピペン® の取り扱い方法なども練習します。
ハートセイバー・ファーストエイドコースのオプション
ハートセイバー・ファーストエイドコースは、G2010コースより、ハートセイバーCPR AEDコースに統合されました。
成人への応急手当であるファーストエイドだけを学ぶコースは約5時間で終了しますが、Heartsaver® Firstaid CPR AEDコースとして、成人・小児・乳児のCPRとAED操作を含めたフルコースの場合、約8時間を要します。なお、CPR部分は成人のみの追加、成人+小児の追加、成人+小児+乳児の追加といった組み合わせがあります。詳細は開催者にご確認ください。
ハートセイバー・ファーストエイドコース詳細
コース内容 | 成人の応急処置、環境がもたらす緊急事態、出血への対応、副木、エピペン使用を含めたショックへの対応、等 |
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標準コース時間 | 約5-6時間(ファーストエイドのみの場合) |
受講対象 | 緊急時に対応が求められる市民救助者 |
使用テキスト | ハートセイバーCPR AED受講者ワークブック、シナジー,3,348円 各自書店等でお求め下さい |
修了カード | Heartsaver® Firstaid or Heartsaver® Firstaid CPR AED completion Card |
筆記試験 | あり。省略することも可能です。その場合カードに明記されます) |
実技評価 | あり |
受講料 | 各実施団体・インストラクターにお尋ね下さい |
カード有効期限 | 2年 |